メタルの紙を使って高級セレブパッケージを作る

1. 紙なのに金属光沢のメタル感がでるのは？
2. メタル紙の種類いろいろ
3. アルミ紙を使った紙箱
4. ゴールド紙を使った紙箱
5. シルバー紙を使った紙箱
6. ホログラム紙を使ったPOP
7. メタル紙+PETフィルム
8. メタル紙での白の使い方
9. シルバーメタル紙にカラー印刷すると
10. メタル紙を使う時のご注意点
11. 番外編1～金箔での化粧箱
12. 番外編2～コールドインクでの化粧箱

紙なのに金属光沢のメタル感がでるのは？

ゴールドやシルバーでキラキラとピカピカと光っている商品パッケーシの化粧箱・紙箱はゴージャスで目を引きますので店頭でもつい目に止まってしまうのではないでしょうか？
紙といえば、ダンボールやノート用紙、コピー用紙のように表面は細かいザラザラで光沢はありません。紙なのに金属のように光沢がでるのはどういうことなのか？
それは、印刷用の厚紙にメタル紙があって、その専用紙のメタル紙で印刷しているからです。

そんなメタル紙印刷のパッケージ化粧箱のご紹介をします。
メタル紙とはパール調または、メタリック調の特殊な紙です。紙の表面にパール塗工、アルミホイル、アルミ蒸着PET・フォログラムフィルム貼合、アルミ蒸着転写加工を施し、キラキラやピカピカや鮮やかな風合いの用紙が表現できていたのです。
メタルには金のゴールド、銀のシルバーの他、赤メタリック、青メタリックなど色彩のあるメタルカラーや、7色に色を反射するホログラム調や真珠の光沢を反射するパール調、また削り出しの雰囲気を出したヘアラインなどがあります。
このメタル紙は多様なパッケージ、グラフィックデザインに対応できる用紙として様々な用途で使用されます。

メタル紙の種類いろいろ

化粧箱のパッケージなど、さまざまな用途で幅広く利用されていて、紙ならではの艶やかな光沢や独特の質感が、商品の豊かな表情となって魅力を一段と際立たせます。

スペシャリティーズ　シリーズ
メタル紙の種類いろいろあり、一般的な光沢のある金銀の他、カラーメタリック、光沢がないメタリック、ヘアライン、ホログラムまで多様なデザインの紙箱に対応できるよう種類を取り揃えています。

アルミ紙を使った紙箱

メタリックな風合いと、形状記憶をするのが特徴です。ツヤあり製品、ツヤ消し製品、ツヤありの上にエンボスで柄を付けたヘアライン製品等があります。ヘアライン製品であるNo.215はPOPや什器といった用途に使用されることもあり、寸法や厚み、色違いから環境対応紙と様々なバリエーションをラインナップしています。

↑白+白+カラー4色+PP加工
ゴールドメタルの化粧箱です。メタル紙に白を2色分で印刷後、CMYKフルカラーで印刷しました。エンボスで柄を付けたヘアラインが施されている紙なので、少し凝ったパッケージに仕上がりました。

ゴールド紙を使った紙箱

↑白+白+カラー4色+PP加工
ゴールドなどメタル紙で写真を使用する場合には写真の発色を維持するため写真の下に白を印刷します。
下に白を引かないと、写真にゴールドが透過しがくすんだ写真になってしまいます。

シルバー紙を使った紙箱

シルバーメタル紙の地が下部だけしか残していない紙箱です。

紙箱を横にして底面を見るとシルバーメタル紙を使用しているのがわかります。

写真だけ見ると、せっかくのキラキラのシルバー部分が少なくもったいなく見えますが、シルバーの上に印刷をすると、地のシルバーが透過するので輝きがすごいことになります。PPをかけてもこの輝きは出ません。どの印刷物にも表現できないこの商品オリジナルの特別な赤色が表現できています。

ホログラム紙を使ったPOP

柄物から無地のレインボー、偏光ホログラムなど様々な種類があります。高級化粧品や医薬部外品、家電製品のパッケージ等に使用されています。またPOPや什器等アイキャッチ性を求める場所にも多く用いられています。

↑白+白+カラー4色
ホログラムメタル紙に白を2色分で印刷後、CMYKフルカラーで印刷しました。角度によって光が反射してとても良い仕上がりになりました。

ホログラム紙を化粧箱に使用すると、店頭で商品を手に取って頂いた時には更に角度によりレインボーに色を反射するため見栄えがします。
紙は五條製紙さんのスペシャリティーズNO730を使用してます。かなりお高い紙ですが、高価なセレブ商品を売る際にご活用ください。

メタル紙+PETフィルム

キャストコート紙の上にアルミ蒸着PETフィルムを貼合した紙です。とても平滑性が高く、鏡のようにきれいに顔が映りこみます。写真のように撮った私が写り込むほど綺麗な紙となりました。

↑白+白+カラー3色+PP加工
メタル紙に白を2色分で印刷後、CMYKフルカラーで印刷しました。その後、表面にPP加工を施すと、パッケージに光沢が増し高級感がぐっと上がります。角度によって光が反射してとても良い仕上がりになりました。

メタル紙での白の使い方

通常の厚紙と違うので、とにかく紙の輝きがすごい。紙の素材で商品の顔であるパッケージが活き活きするんです。ぐっとメタル感があって高級感が増しますね。また印刷をする（データを作る）際に、ベースに白インキを乗せるか乗せないかで、印刷の見た目も変わってきます。

メタル紙の地にそのまま白を敷かずに、印刷をする場合はメタル感はかなりありますが、文字が少し見難くなります。今度は逆に、白を印刷した上にカラーの文字を乗せると、メタル感が若干弱まります。
白を印刷する、しない部分を作って強弱をつけるとメリハリがでるので上手にデザインにお使いください。

メタル紙は写真のようにメタルの紙に白インキを乗せてその上にCMYKを印刷する加工と、メタル感を強くする為に白を載せないでわざと直接CMYKを印刷する場合もありますが、白を乗せないといけないのが、JAN部分です。読み込めなくなってしまいます。また、文字も見にくくなってしまう為、データを作る際想像力が必要になります。

シルバーメタル紙にカラー印刷すると

シルバーのメタル紙にカラー印刷をすると、インクが透過し下地のシルバーに透ける為、ブルーメタリック、ピンクメタリックになります。シルバーメタル紙の上にイエローを印刷すればゴールドっぽくなります。
写真は用紙にシルバー箔をして、その上からカラー印刷した見本です。
1枚の紙で色々なカラーメタルを使用したい場合には、シルバーのメタル紙をご活用ください。